見えないけれどあったよ

午後4時。
輝北の天文台に入りました。


私は館の展示を見るつもりで入館している。
受付で「望遠鏡へどうぞ」と案内されるので、「え?」となる。

だって今は、昼ですよ?


照準は青空へ。


写真のような昼の明るさの中、空に浮かんだ、金星・うしかい座アルクトゥース・こと座のベガの3つの星を見せてもらいました。


昼に星は見えない。それは太陽の明るさにかき消されているから。と知ってはいた。けれど、係の方に「今、見えてますよ」と自信満々に言われても、実際にレンズを覗くまでは半信半疑な自分がいた。
なるほど確かに。人の目では、昼に星は見えなくても、高性能なレンズがあれば、昼でも星が見えるという道理。


この夏の時期に昼に見えた星たち。それらは、冬の時期の夜に見られる星たちだという解説もあり、あぁ、たしかにそうだったなぁと思い返すことでした。



金子みすゞさんの詩の前半部分より。

『星とたんぽぽ』
 青いお空のそこふかく、
 海の小石のそのように、
 夜がくるまでしずんでる、
 昼のお星はめにみえぬ。

 見えぬけれどもあるんだよ、
 見えぬものでもあるんだよ。





おわり