西表でのアクシデント サキシマハブ

2006年6月。生物研究会のメンバー3人で西表に虫採りへ行きました。



2006年のマリユドゥの滝。日本の滝百選のひとつ。『日本の滝百選 - Wikipedia



2004年9月の写真。トリミングってどうやるの・・・?



近くで見ると水量は多いです。



リュウドの少し上流には、石畳の広い河原があります。

↑このような感じの。



我々は、このような河原でテントを張りました。




昼は各自、森を散策。
夜はその河原で発電機を駆動させ、蛍光灯を煌々と照らして夜間採集です。
そして深夜になり事件が発生(発覚)。





***
明かりはずっと付けていますが、夜は長いので、途中で仮眠をとったりします。





河原で小一時間ほど寝て体力を回復させ、採集再開じゃー!と、明かり(発電機)のほうへ向かうと・・・











キャー!







なんと河原はサキシマハブの密集地でした。数メートルおきにハブがいるじゃないですか。みんなとぐろを巻いている。ハブ好きにはたまらない河原です。




こんなところで寝てたとは。。。サンダルだし、あまり通りたくはないなぁ。





そして、このことが第二の悲劇を生むのです。


***


深夜になってからは、風が非常に強くなってきました。
蛍光灯の光を反射させるための白い布は、わっさわっさとたなびくたなびく。飛んで来るでかい甲虫もあっという間に闇に消えていく・・・「いかないで〜!」網を持って待ち構えてました。




そうやっている間に。。。
川の音が大きくて、我々はその異変に気づかなかったのでした。







テ、



テテテテ、




テントが消えた・・・




この驚きが想像できますか?西表のごつい山の中での唯一の避難場所が、忽然と消えているのです。真っ暗闇だからテントのあった場所を間違えたんだとか、テントはまだ出してないじゃんとか、これは夢であるとか、現実を受け入れられずに5分ほどはおろおろしました。



テントに虫が寄るのはいやなので、我々は発電機とテントを離して設置していました。それに加えて、発電機とテントの間はハブだらけだったので、仮眠とるのもあえてテントまで行かずに、発電機の近くで行っていたのでした。川の轟音で、テントが飛んでいったことに誰も気がつかなかった(笑)





一応懐中電灯で探しますが、ない。どこにもないのです。・・・こっのくされ風め!!!




しょうがないので、採集継続です。
ここに来た目的はテントを探すこと?違う!そう、俺たちは虫を採りにきたんだ!!



***
ピヨピヨ・・・
翌朝。



見回しても、視界にない。どこにも見えない。

昼前には、もうここしかないだろうと、川にも潜りました。

・・・水中にもない。


その後、少し下流の落差数メートルの滝つぼで、テントの支柱が一本だけ、先輩によって発見されたのでした。しかし、ほんとに見つかりませんね。テントなんて大きいからすぐ見つかると思っていたのに。ダイバーが川で遭難した人を捜索しますが、あれはものすごく大変なんだろうなと思います。




***

あろうことか、この夜も森でキャンプの予定だった我々。
しかたがないので、3人で下山の相談を・・・・・・全くせずに、満場一致で(相談もしてないから満場一致すらしてないんですが)テントなしで過ごしました。
それは問題なし。
寝る場所より、テント代(弁償代)のほうが気になっていた我々。



ちゃんと鹿児島に帰ってから、安いテントを買って償いましたが、痛かった。。




「ちくしょー!!!!」テントを無くして神を呪う虫村(それほど落ち込んでなかったけれど)。しかし、神様からの赤いプレゼントがあろうとは。
西表の赤い宝石といえば・・・また後日。



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おわり