2006年6月。生物研究会のメンバー3人で西表に虫採りへ行きました。
2006年のマリユドゥの滝。日本の滝百選のひとつ。『日本の滝百選 - Wikipedia』
マリュウドの少し上流には、石畳の広い河原があります。
↑このような感じの。
我々は、このような河原でテントを張りました。
昼は各自、森を散策。
夜はその河原で発電機を駆動させ、蛍光灯を煌々と照らして夜間採集です。
そして深夜になり事件が発生(発覚)。
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明かりはずっと付けていますが、夜は長いので、途中で仮眠をとったりします。
河原で小一時間ほど寝て体力を回復させ、採集再開じゃー!と、明かり(発電機)のほうへ向かうと・・・
キャー!
なんと河原はサキシマハブの密集地でした。数メートルおきにハブがいるじゃないですか。みんなとぐろを巻いている。ハブ好きにはたまらない河原です。
こんなところで寝てたとは。。。サンダルだし、あまり通りたくはないなぁ。
そして、このことが第二の悲劇を生むのです。
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深夜になってからは、風が非常に強くなってきました。
蛍光灯の光を反射させるための白い布は、わっさわっさとたなびくたなびく。飛んで来るでかい甲虫もあっという間に闇に消えていく・・・「いかないで〜!」網を持って待ち構えてました。
そうやっている間に。。。
川の音が大きくて、我々はその異変に気づかなかったのでした。
テ、
テテテテ、
テントが消えた・・・
この驚きが想像できますか?西表のごつい山の中での唯一の避難場所が、忽然と消えているのです。真っ暗闇だからテントのあった場所を間違えたんだとか、テントはまだ出してないじゃんとか、これは夢であるとか、現実を受け入れられずに5分ほどはおろおろしました。
テントに虫が寄るのはいやなので、我々は発電機とテントを離して設置していました。それに加えて、発電機とテントの間はハブだらけだったので、仮眠とるのもあえてテントまで行かずに、発電機の近くで行っていたのでした。川の轟音で、テントが飛んでいったことに誰も気がつかなかった(笑)
一応懐中電灯で探しますが、ない。どこにもないのです。・・・こっのくされ風め!!!
しょうがないので、採集継続です。
ここに来た目的はテントを探すこと?違う!そう、俺たちは虫を採りにきたんだ!!
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ピヨピヨ・・・
翌朝。
見回しても、視界にない。どこにも見えない。
昼前には、もうここしかないだろうと、川にも潜りました。
・・・水中にもない。
その後、少し下流の落差数メートルの滝つぼで、テントの支柱が一本だけ、先輩によって発見されたのでした。しかし、ほんとに見つかりませんね。テントなんて大きいからすぐ見つかると思っていたのに。ダイバーが川で遭難した人を捜索しますが、あれはものすごく大変なんだろうなと思います。
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あろうことか、この夜も森でキャンプの予定だった我々。
しかたがないので、3人で下山の相談を・・・・・・全くせずに、満場一致で(相談もしてないから満場一致すらしてないんですが)テントなしで過ごしました。
それは問題なし。
寝る場所より、テント代(弁償代)のほうが気になっていた我々。
ちゃんと鹿児島に帰ってから、安いテントを買って償いましたが、痛かった。。
「ちくしょー!!!!」テントを無くして神を呪う虫村(それほど落ち込んでなかったけれど)。しかし、神様からの赤いプレゼントがあろうとは。
西表の赤い宝石といえば・・・また後日。
タグ:沖縄県の滝
おわり