免許証にまつわる思ひ出ボロボロ

心の傷をネタにします





私は、はっきり言うとモテます。モテ男です。困ったものです。
何が困ることがあろうか…いいえ。

それが男、しかも見知らぬオヤジからだから、非常に激しくどうしようもなく困るのです。
一歩間違えば、それまでの人生が終わります。そして新しく始まってしまいます。。。

たまにはこういう記事もいいかと思います。以前mixiに書いていたものに加筆してお披露目いたします(少しアダルトな感じなので18禁です)。
どんどん自分を落としめていきますが、体を張ったネタこそ面白いと思います。既に知ってる人にも改めて楽しんでもらえるといいのですが。




***

ゲイ(gay)は存在する。都会には多いと聞く。しかし、鹿児島にも多いんですよ!


……そう。あれは私が18の時でした。高校を卒業し、すぐに自動車学校へ通ったのです。
自動車学校で卒検を終えた鹿児島市民は、免許証をもらうための最終学科試験を帖佐という町で受けます。
学科試験は無事終了!

試験に受かればその日の午後には待ちに待った免許証をもらえます。午後の発行までには、お昼に被せ、2時間程の空き時間ができます。私は一人で来ていたし、ブラブラして昼飯でも食べてから帰って来ようと敷地を出ました。
するとすぐに、乗用車が私に横付けしてきました。
「お迎えにあがりました、ご主人たま」的な視線は感じなかった。
乗ってたおじさんが言うことには…
「同じく試験を受けにきてるはずの娘を迎えに来たけど、会えんとよ。せっかくだし、おにいちゃん、飯食いにでも行かんね〜 (もっとちゃんとした鹿児島弁)」
と。


当時は携帯電話がまだまだ普及していなかったし、連絡が取れないという状況は往々にしてあったのです。実に自然でしたし、あの頃の私は人を疑うことも知らなかったのです。…というかゲイなんて空想上の生物と思ってました。イエティとかと同じ類のものだろうと。(ゲイの方々すみません。昔の話です)



さて。断る理由はありませんでした。何をするでもなかったので、「そうですか、それじゃお願いします」と乗ることにした私。決して、昼飯代が浮くとか、このおじさんハァハァとかそんなのではありませんでした。



ご飯を食べるところまではいたって普通でした。というかむしろ親切すぎる優しいおじさんでした。
しかし、
「ご馳走様でした」
の後に、事は起きたのでっす!!

その時、ぼそっと「いただきます」と聞こえたのは、あぁやはり、聞き間違いではなかったのです。。。




***ブォ〜(車の音)***
また試験会場に戻ります。
ん?・・・これ戻ってます?
あ、プチ観光までしてくれてるのかな。


***ブォ〜***
グイン、グイン


フム。やけにギアチェンジをする人です。



そう・・・免許取り立ての私は、最初はっきり判らなかった(゚.゚)のです。
「こういう車なんだよ…ね?」 と。



アチェンジしてるおじさんの左手が伸びて、
私の(股間を操作している。
ような気がせんでもない
あれーーー?おじさん、何か間違ってない?


〜思考中〜
ギアって助手席にあったっけ?
そういえば、教習所では横の教官がブレーキとか踏んだりしていたし、ギアも助手席にあったかもな。
そのギアが私の下半身から生えてるような気もするが...そんなわけないか!
教習所で私は教官のアレを握らせられていたっけ?そんな気もしてくる。
男の「アレ」はギアなんでしゅね?(パニック)

思考回路はショート寸前。ね、寝るな!ショートして寝るな!現実から目をそむけてショートするんじゃない!!寝たら、確実にやられるで!!!
心の中で誰かが叫ぶ。




その間にも…だんだんと激しさを増すおっさんのギアさばき(ここからおっさんに変更)。




1st(ファーストギア)2nd(セカンド)3rd(サード)



……っ否!ちゃうでぇ!2ndからいきなりトップへいきよった!!
フンギャー!!!!!




***


「やめてぇぇぇぇえ〜!」という叫びは、興奮度120%のおっさんには全く届きません。その爆走車は海の見えるとこでエンスト(沈)。(辺りには人がいない)。
エンストしたはずなのに、それでもギアは操作中。


おををい!痛い!折れる!!じゃなくて(むろん折れるようにもなってないし、その逆ですが。)、さささ触るな!
ららら乱暴にせんといて〜!!!!!
とにかくパニックです。呼吸が乱れる。視界が狭い。ありえないくらい拍動が速い。




その時、気付きました。
この車、オートマやんけ。(イントネーションは鹿児島弁)
なんてこっったい!!!!!

ギアなんて初めからなかったんだ!
ミッションで免許なんて取ろうと思わなければよかった・・・オートマにしてればもっと早く気づいていたのかも。。。
そんなことは関係なく、そしてもうどうでもよいのですよ、虫村くん。と誰かがささやく。




しかし、まじでやばいデス!助けを呼ぼうにも誰もいないし!!!
これって、よくニュースとかで言われてるあれですよね。犯人は土地勘があってなんたらかんたらという。



おっさんの目は据わっている。
勝負を決める男の顔ってすごいのですよ。



おっさん「○○○してよ」
私「勘弁してください」
おっさん「よかよか減るもんじゃなかが」
私「勘弁してください」
おっさん「ね!」
私「勘弁してください」
おっさん「い〜がね!」
私「勘弁してください」
おっさん「じゃあ○○○させて」
私「勘弁してください」
・・・この問答が延々と続くわけです・・・


そう。18の私は、「勘弁してください・・・」としか言えなかったのです。
勘弁して…そんな台詞、それまで口から出たことなぞ、一度もなかったのに。
リアルですよね。せつないね。





***

Q:あの日の自分に声をかけるとしたら何と言いたいですか?


A:「出かけるのを辞めなさい」

うんうん、エビ蔵さんの気持ちがよく分かります。




***それから数十分***
何時間も経ったように感じられました。浦島太郎状態です。白髪になりかけた・・・
おっさんは、しつこかった、あまりにも。尋常ではない執念でした。


それでもなんとか、「勘弁してください」の1000点張りで釈放された私。
よろよろしながら免許証を受けとりましたとさ。免許証ゲットの喜びはゼロ 。


***完全に精神が侵されました***


この話は1年くらい経ってから、よーうやく笑い話で済ませられるようになりました(その夜は泣いた)。
みなさんは同じような状況下で、同じような被害者にならないようにしてください。



***念のために断っておきますが、ゲイである人がいることには、納得しています。最近は芸能人に多いですね。テレビでのそのニッチは拡大しています。ただ、ゲイであるおっさんのやり方の汚さ(まずもって親切や優しさで釣り、同意がないのに襲うこと)にはおいおいとなる。私はもう今では大丈夫かもしれませんが、当時はやはり相当傷つきました。向かい合っている人の自分に対する優しさが、どんな類のものなのか。それを見極められるようにならないといけないですね(詐欺などもそうでしょう)。これまで被害にあってない人が、そういう危険を須らく見極められて来た人間とも思いませんので(単に私がアンラッキーだったと思うのでっす!)、気をつけてくださいませ。***




ちなみにこの話はPart.1です。
これ以上襲われるわけにはいかなかったはずなのですが、今のところ2.5部構成となっております。あの手この手で私の体を狙うおっさんがいるのです。
2.5回も被害者になった私。・・・そう、モテるんです。


***おまけ***
おまけというのは、大抵、受け手の人にとってはいらないものです。送り手のエゴ!
ですが、どうぞどうぞ。
その日に受け取った免許証が↓です。この撮影の後に被害者になりました。

あれから月日は経ち、前回の免許証(3枚目)ではこんな人相に。

こんな指名手配犯のような顔になっちゃいました(グレたんです)。(分析するに、免許証発行会場では、神経をとがらせているのかも)。
グレた結果、大量殺戮(虫)にも手を染め、今では親切すぎるおじさんにこそ最も警戒する日々を送っています(笑)



おわり