キアゲハとたんぽぽ

2005年6月1日。北海道十勝。


たんぽぽから吸蜜するキアゲハ。


鹿児島県下で、アゲハチョウの類がたんぽぽから吸蜜しているのを見ることはほとんど不可能に近いです(言いすぎかな)。鹿児島県の虫屋さん、見たことあるでしょうか?


鹿児島ではたんぽぽがそんなに多くないことが一番の理由になると思います。
ではなぜ多くないのか。
その理由は、鹿児島が冬も比較的暖かく、雪が春まで残ったりすることもないからだと思っています。たんぽぽは春にぐんぐん成長する植物だなと北海道にいて感じました。
冬の寒さと長さで、生き物が全てストップ&リセットされるのが北海道。ほぼゼロからの用意ドンでは、たんぽぽは恐るべき力強さを見せてくれます。北海道の春にはたんぽぽ畑があちこちに見られますが、鹿児島ではたんぽぽは春でも雑草。常に競争相手の雑草に囲まれています。おもしろいことに、夏になると北海道のたんぽぽも全然目立たなくなるのです。たんぽぽはスターダッシュ型だなと思いました。

そんな状況ですから、春の北海道はたんぽぽが非常に多く、アゲハ類もたんぽぽで吸蜜します。北海道のあの綺麗なミヤマカラスアゲハが背の低いたんぽぽにくっついているのを想像してください。私にはかなり異様な光景に映りました。



本州の状況もいつか体験してみたいものです。




タグ:タンポポ たんぽぽ キク科




***おまけ***
キアゲハは北海道(十勝)には多いですが、ナミアゲハはかなりレアです。1頭だけ採集しましたが、他には見ていません。ミカンの類が寒さに弱いことが影響しているはずです。処変われば・・・ですね。




おわり