朽木中にアシダカグモ系を収納・産卵していたインドネシアのカリバチ

興味深い観察ができました〜!



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インドネシアの森にて、朽木(立ち枯れ)をナタでガシガシしていたら何やら現れました。







白いものは・・・?









これは、繭っぽい。








最初の写真で見えていたクモをピンセットでそっと抜き取ると、日本のアシダカグモっぽいクモの腹部に、細長い卵が産みつけられていることが判明。卵はくっついていました。











しばらく写真を撮ったりしていると、周りをブンブン飛ぶハチが。








母バチが帰ってきたのでした。崩された朽木への執着っぷりとカリバチ系の形態とサイズから、このクモを狩った張本人に違いないと思いました。非常にきれいな色彩のカリバチ(クモバチ?、ベッコウバチ?呼び方がよくわかりません)でした。巣?に帰ってきたことと、クモの一方には卵っぽいのがなかったことから、まだ巣?作りの途中だったのでしょうね。








結局、私のお腹くらいまである直径2〜30cmほどの朽木に、計2匹の新鮮なクモと1つの繭(脱け殻)がありました。日本でもアシダカグモを引きずって行くカリバチを見たことがあります(ブログにも載せてたかな)が、彼女らも獲物を朽木に(も)収納するのか。土中のような気がしていましたが(何の根拠もないです)。
また、このハチはカミキリなどの幼虫の掘った跡を利用していたのでしょうか。自分で掘るタイプなのでしょうか。おそらく前者でしょうが、空想するのは楽しい。



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最後に。私的には、ここからが面白かったのです。
このハチに刺されたクモは、麻酔を打たれたような状況に陥っているだけで、動けません(ときどきぴくっとは動きます)が、生きています。生きた新鮮な状態で、ハチの幼虫の餌となります。ファーブル昆虫記を読み、ハチが麻酔を打つというのは知識として知ってはいましたが、これは実際に観察できるチャンス!ということで、これらのクモはもちろん宿舎に持ち帰りました。
さてさてそれではクモは何日くらい生きていたでしょうか?
知りたい人は私に会ったときにでも直接聞いてください。







おわり