自然からのサインディピティー!

セレンディピティという言葉が頻繁に聞かれた時期がありましたが、少しもじって、ここではさいんでぃぴてぃ。




秋口に出現する小さなセミ、チッチゼミ『チッチゼミを狙っていきましたが、この一匹を捕獲できただけでした - 虫村の日記』のメスに会いたくて、山をふらふらしていました。すると、林道から少し外れた藪の中で、枝先へしきりに、とまろう、とまろうとしているオニヤンマを発見。少し留まっては、何が気にくわないのかまた飛び立ち、同じ枝に留まるを繰り返すオニヤンマ。


でた・・・


これは、私をいざなっている。もう私は知っている。これは、「こっちへこいよ」、という自然からのサイン。



これまで虫とりをしてきて、同じような経験を何度もしているのですが、その時の目的とか意識と脈絡のない別の虫の出現が、私の感性では踏み込まないような場所(思わぬ所)にいる大物の元へ私を導く、そんなことがしばしば起こってきました。その虫が私に合図を送ってくるのです。それが分かる。決しておおげさではなく起こってきました(それだけ、虫はいたるところにいるということなんでしょうが、そう考えると切ないだけなのでそうは思わない私)。
キタキタ、今回もあのパターンなのか!と思い(まだ見ぬ大物を見るため)、サンダルでしたが藪の中へ踏み入る。こういうときに変な期待をして意識すると、その大物はその気を察知して逃げてしまうような気がするので、努めて冷静に振る舞うことにしています。


が、


二歩も進まないところでそのオニヤンマが飛び立つ。「あーぁぁぁぁぁぁあああ、あっさりすぎる。このパターンではまずこのオニヤンマを捕まえる、あるいはオニヤンマに付いていくバージョンじゃないのか・・・今回は導かれる前にふられちゃったか」とがっかり。でもまぁ、二歩とはいえ、踏み込んだのだから、このままいくかぁ。と、気を落としつつも行けるところまでは行くことにしました。

すると、10mも行かずに、開けた空き地のような開けた場所が出現。しかし、お世辞にもきれいとは言い難いような、むしろ汚らしいエリア。チロチロと水が流れており、動物の足跡もある。動物のオアシスになっているんだなというくらいの感想しか抱かず、大した期待もせずに通過しようとしたところ・・・



ここでキター!
赤い!





・・・ハッチョウトンボ(日本で一番小さいトンボらしい形をしたトンボ)のオス!?
ここはとても乾燥した山の中。そこにぽつんとある今にも枯れそうな沼?。しかも教室二個分くらいの狭いエリアで。こんなところでハッチョウトンボが発生していいのか!と驚かされました。そのオスをしばらく遠くから眺めていると、メスを捕まえ連結し、またそのメスを離し、メスの産卵行動(打水産卵)を見守る姿も見せてくれました。少し離れたところには別のオスも。計3匹のハッチョウトンボを確認。






ああ、オニヤンマはこれを私に見せたくて、あそこで合図をしていたんだと納得。実は他にもものすごく見逃しているのかもしれませんが、自然のサインを受信できるととても嬉しいのです。これぞセレンディピティ





セレンディピティ - Wikipedia




オニヤンマがいた藪。この向こうに湿地があったとは。

サインをくれたオニヤンマ

湿地はこんなエリア

ペアの二匹

オス

メス

モウセンゴケも生えていました。長いこと存続している場所なんだなぁ。


モウセンゴケ - Wikipedia





おわり