同一種内において目に見えて異なる外見の変異、大好きです。そういう昆虫はあまり多くないのでなおさらなんですが、別種であるということよりも惹かれます。いっぱい集めて知りたくなるのです。A,B,C,D,Eの比較よりCa,Cb,Cc,Cd,Ceのほうが楽しい。
2008年夏。石垣島。
昨日からレンタカーを借り、夜も外灯巡りに励み、車内で一泊。
太陽と共に起き、車外で深呼吸。しかし慌てていました。時間をかけただけ虫は採れる!
与那国へ行くフェリーは午前中に出港します。その前の僅かな時間でもやれることは森にあるはずだ!と、森へ向かいました。
ひんやりした風を受けながら山を上る途中、オキナワチョウトンボが乱舞していました。
こんなに多くの個体が一度に飛んでいるのは見たことがありませんでした。
トンボは保存が難しい(腐敗が始まると、胴体はすぐに変色し、腹はぽろぽろ取れやすくなる)ので、長期旅行では後半に採るようにします(珍しいもの以外は)。なので通常スルーする種なのですが、このトンボたち、飛んでるのを見るだけでも大分翅の模様が違って見えた!
ならば捕獲開始。
こういう(飛ぶ虫をとにかく急いで採る)場合、一匹一匹捕獲せずに、一匹採集してもぐるぐる網を振りながら、次、次、おかわり!と、どんどんトンボを網の底へ貯めていきます。そうこうしてるうちに、群れていたトンボたちも散っていきました。
母集団が少ないですが、この中でも両極端なもの(最も黄)↓
これはオス
オスの方が黄色の面積は広いと言えますが、オスメスそれぞれに変異があります。
あぁ、もし私がこの島に住んでいたならば、ものすごく両極端な個体を求めて乱舞するのに。
この後私は与那国へと旅立ったのでした。
キーワード:トンボ科 石垣島 沖縄 ♂ めす
おわり