これは、私の目の前で、
ヤエヤマカラスアゲハがクマゼミに産卵した記録です。(2008年、与那国島)
↑このクマゼミが産みつけられています。私のコンデジでは、写真の大きさはこれが限界。
(因みに。他に、チャイロカナブン、でかいベッコウバチ、ノブオオオアオコメツキも写っています。与那国のカラスザンショウにはいろんな昆虫が集まります)
アップ写真撮らなきゃと思いました。クマゼミの採集には成功!
ほら クマゼミはオス。
***状況***
クマゼミ♂はカラスザンショウの幹にとまっていた。
その木にヤエヤマカラスアゲハ♀が飛んできて、葉に産卵を開始。
葉に産みつけては、少し飛んで別の葉へ行っては産卵する、を繰り返す。
そして、なぜか一番上の写真のクマゼミの位置まで来ると腹部を曲げた。
目を凝らすと、クマゼミに小さな球体が付着している。
産卵したんかい!
***
このカラスアゲハは一連の産卵行動の最中に、さりげなくクマゼミにもぷりっとしていたのでした。
(あれは世界初のセミに寄生するチョウだったかもしれません。勝手にヤエヤマカラスアゲハモドキと名づけようか。葉に産んでると見せかけていて、実は横目でセミを観察している。そして隙を見つけて産み付ける。。。考えると、不気味かな。)
それにしても、クマゼミに付いた卵は、セミが翅をばたつかせても微動だにせず。一瞬にしてくっつくということにも、改めて感激(母蝶の腹部からはスムーズに産み出されるのに、外気に触れた瞬間に強力接着剤化)!
この卵から幼虫が孵化する頃、クマゼミはまだカラスザンショウに元気にくっついていられたでしょうか。卵のその後の無事を祈りました。
ちなみに、ヤエヤマカラスアゲハとはこんなチョウです→過去の記事『ヤエヤマカラスアゲハの交尾 (与那国島) - 虫村の日記』
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この内容は、鹿昆の会誌に報告済みです(中村○○, SATSUMA 60 (142): 162)。
おわり