後輩(てっぺー)が捕まえたマムシ(以降、マムペーと呼びます)を軍手で掴んだ私。
軍手だったから力の加減ができていなかったのです。
マムペーを放す時・・・
???
何か違和感が。
何かが出てる!
マムペーの下あごから、自分のキバが突き出ている!!
ヘビってこんなんでしたっけ(常にキバが見えていたっけ)?
いや、そんなわけはないのです。
この状況はやはり貫通してる!
強く持ちすぎたんや!手袋で力の入れ具合がわからなくなってたんや!
これはやばい!!!!
そう、マムペーは有毒生物!
キバの付け根を押すと毒(黄色っぽい液)が出てきます。
***回想***
昔、奄美の熱帯研究所?で、目の前のハブから取った直後の毒を舐めさせてもらったことがありました。
この時は、
「虫歯はないよね?」と訊かれ、
「虫歯があったらどうなるんですか?」と訊きなおすと、
「虫歯があるとそこから毒が入って危険ダヨ!」
という説明を受けました。
それって、本人が自覚してない虫歯があったらやばいんじゃ・・・と思いつつも、搾りたての貴重な一滴を頂いてみました。舌がピリピリする感じでした。
それが血中に入ったりすると大暴れし、組織が分解されてしまうというから恐ろしいものです。。
*******
話をマムペーに戻しますが、マムペーも同じで、普通はキバを獲物に突き刺すことで毒が染み出し、相手の傷口から体内に入るのです。
が、今回は外部からの圧迫により、毒牙が完全に自分自身を貫いちゃったのです。
非常に申し訳なかったです。
すまんマムペー!
あばばばーーー血も出てきた。こりゃあかん。
血を流すマムペー。のた〜っとして動きません。道路でヘビの轢死個体はよく見ますが、血の海は見たことがありませんでした。けれども、赤い血がたっぷり流れていたんですね。
まさかこんな最期を迎えるとはマムペーも思っていなかったでしょう。
ヘビ界広しと言えども、自分の毒で苦しみながら死んでいくなんて前代未聞なはずです。。
いい思い出になるから!と、全然乗り気じゃないS名君に無理やりマムペーを持たせようと思った私が悪かった。せっかくいいことしようと思ったのに、ガッデムです。
オウンゴールをしてしまった選手の苦しみが判りました。後悔のこみ上げる、なんとも言えない切ない気持ちですね。
死ぬにしても、とりあえず観察したかったので、カゴに入れて山の茂みに放置。
マムペーは明日には死んでいるのだろうなと思っていました。
***
そして翌日。
おそるおそるマムペーを覗きこむと、顔が・・・溶けて・・・
いなかった!
マムペーは生きていた。
自分の毒は効かないのか(免疫があるのか)!ということを考えさせられた場面でした。
ネットで見てみると、確かに自己免疫?っぽいのがあるみたいです。
友人らに話すと、�驚く者、�免疫はあって当たり前という反応をする者とがいます。私が話でこれを聞いたとすれば、前者のタイプかな。驚く派です。あなたはどちら派?
マムペーは今頃どうしているのでしょ・・・
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おわり