ハトの命について考えさせられた

本日、研究室に行く途中にハトの群れがいたので撮影をしていました。


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バサバサと羽音がしたので見てみると・・・

あ!

ハトが1羽、糸にからまってしまったところでした。

ドジだな〜と思いつつネタをサンキューと感謝し、接近&撮影開始。




近寄って撮影を続けても羽ばたく気配が0なので、「ただからまっただけじゃなくて、なにかが奇妙だ」と思い始めたのはこの辺りから。実は糸(テグス?)がハトの首をぐるっと一周していて、深刻な状態でした。ハトは目玉をひん剥いて、口を大きくあけてぜぇぜぇいっていました。もう私のことを気にするいとまもないほどの命の際に立たされていました。
そこから私は慌てて糸をほどこうとするも、なかなかうまくいかない。私がやるしかないことは分かっていますが、タイムオーバーで失敗した場合、正月早々に手の中ででかい生き物を逝かすということになる。それは非常ーーーに後味が悪いですよ。最悪の事態を考えながら、いよいよ断末魔を聞いたら放り出そうかなんて考えながら、糸ほぐしを頑張りました。しかしテグスが細いため、羽毛に埋没しており、難しい作業でした。時間だけが過ぎる。私はハトの口の開き具合を見つつ、糸を引っ張る向きを変えたり、力を抜いたりを試みました。
撮影魔のこの私が、撮影もできないくらいに頑張ったのです。
結果は・・・





ハッピーエンドでよかったです。

4,5歩、よろよろと歩いたあとで、30m程先にいた群れに飛んでいきました。この中の手前のどれかです。着地した瞬間に、茶っぽいハトから求愛されていました。危機を脱して、ハト的な魅力を上げたか。

私はほへ〜と安堵の気持ちに包まれました。私が今日思いつきでハトの撮影をしていなければ、このハトは絶対助からなかったと思うと、このハトはすさまじい強運の持ち主です。
また、この撮影の少し前には、1羽のハトが同じくらいの大きさの鳥(猛禽?)にかなり接近した状態で追われて、「ぴぇぇぇーーーーー」という悲鳴(どちらの声かは分からないです。猛禽の勝どきの叫びかも)と共に校舎の向こうへ消えていきました。おそらく喰われたと思います。それもすさまじい光景でした。いつ死ぬか、どう死ぬか、どう生還するか、紙一重の積み重ねが今動いている彼らなんですね。
ハトからいろいろと考えさせてもらった、今日の午後でした。





おわり