2006年6月18日。石垣島。
午前8時半頃、林道を歩いていると、多数のオキナワルリチラシが飛来していました。
オキナワルリチラシというガも昼に飛ぶ素晴らしいガです。
その中に一匹、やたらと白い個体が目につきました。
うそ!何だあれ!!
追跡開始!
やや低空飛行になってきたけれど、ここで焦って網を振ってはいけません。まだまだ。
そして運よく、なんとか網が届きそうな葉に静止。この時はオキナワルリチラシに混じっての飛来でしたし、メスジロホタルガの知識もなかったので、オキナワルリチラシの白化個体ではと思っていました。すーっと網を振る・・・中に入っており一安心。
「んだもしたん!白かー!!(鹿児島弁)」ととりあえず叫び、よく見てみました。すると、翅はオキナワルリチラシのようでもあるが、首元(襟)の部分がオリジナルすぎるのです。これはオキナワルリチラシから生じたわけではなさそうだと分かりました。
鹿児島に帰ってから、ガの先生方に伺って、メスジロホタルガの♀であると教えていただきました。こんなに大型で昼行性のガがいるなんて知らなかったので、改めて、昆虫の世界はどこまでも深いなぁとしみじみでした。
最後に。
この採集旅行で採集した石垣島と西表島の昼行性のガを紹介します。
上から、
シロシタサツマニシキ
メスジロホタルガ
オキナワルリチラシ
大半のチョウよりも美しいとは。反則です。
この内容は鹿児島昆虫同好会の同好会誌「SATSUMA」のNo. 136 (2007年)に『石垣島におけるメスジロホタルガの採集記録』として発表しています。
おわり