テングチョウの翅の模様

2004年の4月に奄美の手安という集落のリュウキュウエノキに夥しい数のテングチョウの幼虫・蛹が付いていました。



幼虫と幼虫の吐く糸(2004年4月4日撮影)。



鳥居の下は蛹化場所に。


もっと写真撮っておけばよかったです。とは言っても、もう6年以上前の話。当時はデジカメも低性能だったし、次の機会にですね。しかたがないです。



持ち帰った蛹が羽化しだすと、部屋は大変なことになりました(4/16夜撮影)。

蛹まみれ。


カーテンにへばりつく。


電灯に群がる。



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下は先日、12/5撮影。


この時大量に持ち帰った蛹から羽化したテングチョウの一部を標本にしました。ただ、この中には鹿児島本土で採集したものも少数ですが写っています。



そんな中、この2頭は翅の模様がおかしかったのです。




普通のテングチョウの翅の模様。




オレンジ模様が発達しています。



この変異が1頭だけであったならば、異常型と考えましたが、2頭も出てきたので、奄美のテングチョウにはこのような形質を発現させる個体群が存在するのかもしれません。空想しかできませんが、おもしろいと思います。



この普通ではないテングチョウの翅の模様については、鹿児島昆虫同好会の同好会誌「SATSUMA」のNo.136(2007年)に『奄美大島産テングチョウの翅の模様について』というタイトルで投稿しています。




おわり